事業用の定期借地・地上権とは?

私達は普段、都地に関する契約を結ぶようなことは無いかもしれません。しかし、それが必要になった時のために、借地権に関わるようなことを覚えておく必要があるでしょう。また、土地、それに関わる借地権の「相続」を受けるとなった場合には、特にそう言えるでしょう。借地権に関わる契約には、長期間にわたって契約者と非契約者、そして息子の代までトラブルが発生することも過去に実際にありましたから、基本的な知識だけでも身に付けておくと役に立ちます。

借地権には、『普通借地権』、そして『定期借地権』に含め、それをより細かく分類できる種類があります。まずその一つが、『建物譲渡特約付借地権』です。これは、その名の通り事業を興すために借りられる土地であり、一定期間のみ事業用の建設物(商業施設・コンビニエンスストアなど)を建設するのに向いている土地で結ばれることが多い契約です。この借地権も、契約は更新されず、建物買取請求権もありません。傾向としては、個人が結ぶ一般定期借地権よりも、契約期間が短くなる場合が多いです。

また、混同されがちな『地上権』があります。これは借地権のように土地の貸借契約を結ぶものではありませんが、所有者が別にいる特定の土地に対して、『所有権』と同等の権利を保有している状態となります。

定期借地権にもメリットが?

借地権の種類だけに目を留めてみると、なぜ更新ができない、また『建物買取請求権』が認められていない『定期借地権』が必要なのだろう、と思われる方もおられるかもしれません。確かに、メリットは無いように思えますが、定期借地権にはそれを契約するメリットもあります。

まず、定期借地権は『契約年数が50年(以上)』と長期間に設定されています。長期間に設定されているということは、その間更新はないわけですから、土地を貸す側にとってみれば、その間はいわゆる土地のレンタル料、地代による収入が得られる、というメリットがあります。普通借地権よりも、土地所有者の収入に関して安定しているのです。ただし、これはあくまで『長期で土地を貸せる』…長期的な契約を視野に入れている方に限るでしょう。

また、税金の面で定期借地権契約は優遇を受けることができます。基本的に、貸している土地には『固定資産税』や『相続税』といった税金が課されることとなりますが、これが底地割合と、その地域によって、5割や6割などに逓減されます。それに、定期借地は土地を売却するよりもリスクが減ります。確かに、契約件数が少ない定期借地権にも契約するメリットがあるのです。

借地権の種類とは?

一言で『借地権』と言っても、それにはいくつかの種類があります。どのような種類があるのでしょうか。それは、その借地権契約が持つ特性によって異なっています。通常、私達が賃貸住宅の賃貸契約を結ぶときなどは、いわゆる『2年契約』のように、あらかじめ契約年数が決まっています。だからと言って、その年数が満了したらすぐに解約、という訳ではなく、契約は『更新』されることによって、その後も賃貸住宅を借りつづけることができます。

この点は借地権も同様ですが、その種類によっては契約の更新ができる契約と、更新ができない契約に分けられます。契約が可能な借地権は、いわゆる『普通借地権』と呼ばれるものです。これは、契約から20年契約が満了したのち、その後10年ごとに、契約の更新を行っていくことができます。またこの契約には、『建物買取請求権』という、契約者を保護する権利が認められています。

それに対して、更新が不可能なのが、『定期借地権』です。こちらは基本的に50年の契約となっておりそれ以降の契約更新はできません。もし土地に住居が残っている場合、有体に言えば取り壊す必要があります。借地権にはこのような主となる2つの種類があります。

「借地権」が必要な理由

法律上私達市民が守らなければならないことはたくさんありますが、それが自分だけではなく他人との契約が関係してくる場合、特に法に触れない契約を行いたい、と思っているはずです。また、契約に違反することは行わないよう細心の注意を払います。私達が個人または特定の企業やそれらが提供するサービスと契約を行う時は、その規約に十分注意を払うことによって、不必要なトラブルに直面せずに済みます。特に私達の生活がそれに直接的に関係しているような契約であれば、なおさらであるといえます。

さて、今現在私達は賃貸住宅に居住しているかもしれません。賃貸住宅は管理会社または大家との契約により部屋を『借りている』という状態です。私達は部屋を借りる代わりに、毎月家賃を支払うことで、契約を維持しています。逆に家賃が支払われなくなると、契約が打ち切られることもあります。普段私達に関係しているのはこれくらいかもしれませんが、もっと土台の部分、『土地』に関する契約を私達が結ぶことがあります。それが、『借地権』と呼ばれる契約です。

もともと私達が今住んでいるこの住居は、特定の所有者が保有する土地に建設されたものです。直接的であれ、間接的であれ、私達はその土地を借りている、と言えます。そこで行われている契約が、『借地権契約』なのです。借地権契約を土地所有者と結ぶことによって、私達はその所有者が保有している土地を『借りられる権利』を保有していると言えます。